48、腹部味噌湿布法、そばがき其の他 西勝造

48、腹部味噌湿布法、そばがき其の他

(一)効能

味噌湿布は、熱をとる、便通がつく、呼吸が楽になる、小水が出る、腹水が吸収される。そこで、腹膜炎、脳溢血、中風、腹水貯留、肺結核、腸結核、結核性腹膜炎、腎臓結核、肋膜炎、その他腹部膨満、便通不良、発熱諸症等の症状に用いて卓効がある。

(二)方法

茶碗1杯程の味噌を、熱湯で煉って、予め熱湯で絞ったタオル3つ折り位のものに厚さ2分位(*6mm位)に延ばし、その囲いは3cm位あけたほうがよろしい。その上にガーゼ1枚を置いて、臍を中心にして、ガーゼのほうが腹につくように貼る。臍には予め直径3cm位に切ったハガキの厚さの紙をあてて、味噌が臍に入るのを防ぐ。而して、その上から熱く蒸したタオルを2枚あて、その上に油紙を置き、その上に適当に布団綿をあてて、冷えるのを防ぐ。かくして腹帯をかけて、味噌湿布をしっかりと腹部に締着する。蒸しタオルは、概ね30分おき位に取り換え、連続4時間以上に及ぶこと。この間に、排便を容易にするために、肛門の中にワセリンのようなものを塗るか、微温湯を30-50cc注入して置く。

而して、腹痛が起こったら便通がついたのだから、その時金魚運動をおこなうと多量に排便する。

味噌湿布は、一回切りのこともあるが、1週間とか、10日間とか、又はそれ以上連続することもある。その場合は、毎回盃1杯位の新しい味噌を加えて煉り直しておこなう。味噌が余り臭くなったら捨てて、新しく取りかえたほうがよろしい。

コンニャク2枚を塩ゆでにしてタオルに包んだものを蒸しタオルの上に載せると、2時間以上温い。普通は夜寝がけにして翌朝除るようにする。コンニャクは何度も使える。コンニャクの代わりに電気座布団や懐炉で温めてもよいが、懐炉はガスが発生するから連用したり重い病人には良くない。

肋膜炎などの時は、胸部芥子泥湿布を併用すると、肋膜の水がとれる。脳溢血や中風などで、人事不省になっている時にも、この方法は起死回生の効果を現す。

(三)注意

多量の排便があったら、うすい重湯とか葛湯を飲ませて、腸に物をつめて置くことを考えねばならぬ。この重湯や葛湯の方法は、烈しい下痢の後にもおこなうべき方法である。

(四)そばがき

味噌のかぶれるような人はそばがきのほうがよい。

これは1合(約150g)のそば粉(新しいもの)に5gの食塩を加え、初め少量の水でよく煉り、次に熱湯を加えてどろどろに煉り、布に延ばして腹に貼る。

(五)その他

芋薬(第65項参照)、スイマグと鶴間を煉り合わせたもの、スイマグとオリーブ油(ゴマ油でもよい)を等々に煉り合わせたもの或は芋薬(第65項参照)を貼ることもある。

西勝造著『西医学健康原理実践宝典 』 p219-221

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