電波に乗った西医学 渡辺正

ニッポン放送から全国へ

電波に乗った西医学

医学博士 渡辺正

科学評論家 松本雅之

対談

第1回 39・1・6放送

西医学の基本

松本 皆さんおはようございます。松本でございます。きょうは新年最初の放送でございますので、西医学研究所の医学博士渡辺正先生をお招きいたしまして、いろいろとお話を伺ってみたいと存じます。

渡辺 おはようございます。

松本 先生は西医学のほうはずいぶん長くご研究でいらっしゃいますんですか。

渡辺 昭和20年に、札幌の北大の医学部を卒業いたしまして、それ以来大学の内科の教室に入って研究をしておるかたわら、西医学健康法に興味をもって研究を始めたというような……。

松本 そうすると卒業以来ずっと西医学というわけなんでございますか。

渡辺 そういうことです。

松本 そうでございますか。この西医学は最近非常に有名になっているのでございますけれども、一番大きな問題点というのはどういう点にあるのでございましょうか。

渡辺 やはりグローミューという問題があるんでございます。

松本 グローミューと申しますと……。

渡辺 グローミューと申しましても、ほとんどの人がこれについて知らない。全然知らないというのが現状でございます。

これはわかりやすく申しますと、結局動脈から毛細血管を通りまして静脈に血液が流れておる。毛細血管におきまして、血液が持っておる栄養と酸素を細胞に与える。

細胞からは老廃物と炭酸ガスを取り入れてこれを静脈に持っていって、腎臓で老廃物を処理し、肺において炭酸ガスを酸素に変えるという血液循環がおこなわれておるわけですけれども、血液循環というものは毛細血管だけでなくて、その1つ手前において、動脈から毛細血管を通らずに直接に静脈に通る1つのバイ・パスといいますか間道というかそういうものがある。

だから日本語で申しますと、これは動脈、静脈の吻合と申します。我々は、これを最初に発見いたしまして非常にこれを強調した、フランスの学者マッソンに敬意を表してグローミューと呼んでおります。

松本 グローミューというのは確かマリというような意味だと思ったんですが、糸かなんかの……。

渡辺 そうですね。グロームスという英語もございますが、筋肉、神経、血管からできておる1つのマリというような意味もございます。

グローミューは放水路

松本 そうですか。確か血液循環といえば、あれは17世紀でございましたか、ハーベーが例の循環していることを発見して、それから間もなくでしたですね、マルテイキアが例の毛細血管を発見して。

渡辺 そうでございますね。

松本 いわゆる毛細血管を通って血液が循環しているんだ、その手前、毛細血管に入る手前にバイ・パス、放水路があるのだということでございますね。

渡辺 そうでございますね。これを日本語で訳すというか、意味を考えますと、やはり放水路というのが一番いいですね。

鉄道のような言葉でいえば転轍ですね。あるいはバイ・パス、あるいは間道ですね。これが重大な意味を持っているものでして、フランスでは今申しあげました、マストンとか、あるいはドイツでは最近クララというような学者がおのおの精密な研究をして著書を著しておりますが、日本ではまだこれについて精密な研究を発表しておるという方はありません。

松本 これはやはり問題点があるんでございますか。どういうことなんですか。今のいわゆる医学ではそれを認めてないというんですか。認めてはいるんでございましょう?

渡辺 もちろん現在ではドイツ、フランスでそういう学者が報告しておるし、イギリス、アメリカにおきましても、グローミューの存在を否定するものはない。

ただですね、健康上、および病気を治す上について、どういう意義があるかということになりますと、全然かえりみられていない。

松本 やはり細胞学的には、あることはわかっているんだけれども、それが何を意味しているか、また生体の健康についてどういう意義があるんだということが、かえりみられていないということなんですね。

西先生の達見

渡辺 そうでございますね。これに着眼したのが、私の健康法の恩師である西勝造先生でございます。

たとえばですね、現在一番成人病で問題になっております高血圧を取り上げましても、本当の原因もわからないことになっておりますが、結局ですね、私はこういう成人病、脳溢血、あるいは心臓病、狭心症、心筋梗塞、あるいは腎臓病、あるいは糖尿病というような成人病の一切は、このグローミューのことを理解せずしては解決できないと思っております。

グローミューを使いますとですね、これはもう簡単に予防することもできるし、また治療することも可能だということができるわけですね。

松本 なるほど、ちょうどあれでございますね。

支那事変のときでございましたか。例の重慶に送るビルマ・ルートと言いましたですか、あの1つの間道があって、どんどん栄養が補給されていったわけなんですが……。

渡辺 そういうわけですね。

松本 物質が補給されていったわけですけれども、やはりこの人間の体においても、あるいは血液の循環のあり方に問題があったということなんですね。

渡辺 毛細血管は先ほど申しあげました通りに、細胞に栄養を与え、老廃物を受け入れておる。その手前にあるところの動・静脈吻合、グローミューですね。これは細胞に血液の栄養を与えたり、老廃物を取ったりはしていない。ただ通るだけの放水路なんですね。

松本 ということは、これが詰まったりしてくると具合が悪いわけなんですね。

渡辺 そうですね。

松本 通るだけだけれども、体制はもう少し手前のところを回っていってしまうということですね。

渡辺 それは、たとえば血液の中に細菌が繁殖した、あるいは毒素があるという場合に、我々の脳なら脳の細胞は、これを拒否するわけです。

拒否しますから、これはルウジョ氏の細胞が毛細血管の入り口にありまして、その働きで毛細血管は収縮する。血液は行き場がないわけです。

どこを通るかというと、そのバイ・パスであるところのグローミューを通って動脈に行ってしまう。そういうわけですから、このグローミューがないと、そういう血液の中に毒素があった場合、これが拒否されたときに行き場がない。

それで血管が破裂するというようになるわけですね。

グローミューと出血

松本 あの、例の肩こりだとか、俗に通じが溜まるということを言いますけれども、そういう状態を言うわけなんでしょうか。それとも、そういうわけでは……。

渡辺 それはちょっと違いますですね。グローミューがありますと、脳出血とか、あるいは胃における出血、胃潰瘍の場合の出血、あるいは肺における出血というものがなくなるわけです。要するに出血をしなくなる。

松本 ちょうどあれでございますね。東京の、あれは確か荒川放水路ができる前は大変な洪水があったわけですけれども、ああいうような大きな放水路、これがないのが脳溢血なんか起こす1つの大きな問題なんですね。

渡辺 そうですね。この毛細血管が全身に51億本あるということになっておりますが、その毛細血管1本に対して、ちょうど夫婦のように1本のグローミューがある。

この両者が相互に働きまして、血液循環がおこなわれている。血液を毛細血管がひっぱる、あるいはグローミューが働いてひっぱる、というふうになっておるということですね。

砂糖とアルコール

松本 そうしますと、臨床的には実際に、そのグローミューをですね、どのように使っておこなうということなんですが。どういうふうなことが一番完璧な……。

渡辺 このグローミューが壊れると病気になるわけでございますから、これを壊す最大の元凶は、実は砂糖とアルコールなんですね。

砂糖はグローミューを溶かす、消失させ溶かしてしまうのです。

アルコールはグローミューを硬化してしまう。硬化して働かないんですね。そういう働きがございますから、それでお砂糖とアルコールは健康上よくない。

成人病予防の立場から非常によくないということが言えましょう。ただしこれを防ぐこともできます。

松本 どうもありがとうございました。

第2回 39・1・13放送

グローミューの消失・硬化

松本 皆さんおはようございます。本日も先日に引き続きまして、西医学の渡辺正先生にお話を伺ってみたいと思います。

渡辺 おはようございます。

松本 先日のお話で、グローミューというものが、非常に大きな問題であるという点を伺ったんでございますが、時間がなくてお話が途切れてしまいました。

お砂糖がグローミューを消失し、アルコールがこれを硬化させるというようなお話をうけたまわったんでございますが、もう少しこれについてのお話を進めていただきたいと思うんでございますが……。

渡辺 グローミューが存在いたしますとですね、毛細血管と相互に働きまして、血液循環が完全におこなわれる。

したがって脳出血も起こさないし、あるいは全身いたるところで出血というものを起こさない。出血が起きるということは、結局グローミューの働きが悪いためでございますが、したがってですね、お砂糖とアルコールがなぜ悪いかということは、アルコールはグローミューを硬化させてしまうというわけなのです。そしていわゆる動脈硬化型の体にしてしまうわけですね。

お砂糖のほうは、グローミューを溶かしまして、いわゆる糖尿病型の体質にしてしまうわけです。元来われわれの体の中には、お砂糖とアルコールというものができるわけですね。

アルコールを摂らなくてもアルコールはできる。お砂糖はまた体に非常に大切なものである。そしてお砂糖とアルコールはお互いに移行してできる。

お互いに移り変わることができるようになっていれば健康なんですが、それがあまり多くなったりしますと、つまり砂糖が過剰になったりしますと、それができなくなってついに糖尿病型の体質になる。

またアルコールが過剰でございますと、これが動脈硬化になるわけでございますが、それの移り変わりをうまくやってくれるのがお水とお塩なんです。

ですから昔から塩按配という通り、塩加減というものは非常に大切である。必ずお水とお塩がよく働くんですが、その働きを助けるのがビタミンとホルモンと酵素になるわけです。

ところで、この砂糖が過剰になりますと、グローミューが溶けまして、いわゆる糖尿病になる。肺結核などもですね、これは砂糖過剰の人に多い。それで肺のグローミューが溶ける。それからよく多い皮膚病でございますね、この人たちはやはり砂糖っ気が多いために、皮膚のグローミューが溶けてしまったということになるわけであります。

松本 ということは、グローミューが溶けてなくなる。そういたしますと、血液循環が毛細血管だけになってくるんでございますね。それが皮膚病を起こすということはどういう……。

ああ、それから先だってですが、お話いただきましたように、毒素なんかあった場合に毛細血管が溶けて出血するというようになる……。

渡辺 ですから、必ず皮膚病の方は出血なさいます。また肺病の方は肺から出血いたします。そういうふうになりますね。

水と塩の効能

松本 結局これはグローミューが完全であれば、そういう問題は解決すると、こういうことでございますね。

そうすると、実際にお砂糖を既に食べ過ぎてしまって、あるいはお酒を飲み過ぎてしまって、もうグローミューが溶けたり硬化してしまったりした場合、正常に回復すると申しますか、機能を回復するには、どういうふうにすれば一番適当なんでございますか。

渡辺 それは先ほど申しますした通りに、お水とお塩が非常によろしい。塩加減ですね。

したがってアルコールを飲んだならば、今夜晩酌1本飲んだならば、次の朝までにその3倍のお水を飲んでおくと、アルコールの害が消えて動脈硬化にならない。

また今ここで、あんころもちを1個食べたならばですね、1杯半か、2杯のお水を飲んでおきますと、お砂糖の害を消すということができるわけですね。これが予防法になる。

生野菜でグローミュー再生

しかしもう既に砂糖過剰のために糖尿病になってしまった、こういう方はどうすればよろしいか。これはですね、このグローミューをつくっていけばいい。溶けてしまったグローミューをつくればよい。それにはつくる原料を入れなければならない。その原料には生の野菜がよろしい。生野菜を5種類以上ジュースにいたしまして、こいつを食べる。これが最もよろしゅうございます。

松本 この5種類というのは、何かわけがございますんですか。別にバラエテーを富ますような意味だけじゃないと思うのでございますが……。

渡辺 それは数種類とりますとですね、これは野菜の持っておる精分が助け合いまして非常に有効に働く、また害を消してしまう。

松本 そうしますと、この『5種類以上』ということなんでございますね。

渡辺 そうです。

血液循環の原理と温冷浴

松本 それからこのほかには……。いま主に食物のお話、原料のほうから伺ったわけなんでございますが、そのほかには別に……。

渡辺 これはですね、われわれ医師が健康法を用いるところの温冷浴ですね、そういうものがございます。

この温冷浴というのはですね、お水とお湯に1分ずつ交互に入る。お水は摂氏の14度から18度くらい、お湯のほうは摂氏の42度。

松本 相当熱いんですね、42度というのは。

渡辺 42度というのは、ちょうどいいところです。

松本 ああそうですか。

渡辺 そして1分ずつ、まずお水から始めまして、お水に1分お湯に1分、お水に1分お湯に1分、お水に1分お湯に1分、お水に1分と、最後にお水に入ってまた出る。

これをやりますとね、このグローミューができていきます。温冷浴と生野菜をやりますとですね、糖尿病は全然心配ない。完全に予防できるし、またこれを治すこともできる。

松本 急に冷たい水に入ったりですね、あたたかいところであっためたり、冷やされたりということでいきますと、心臓病だとかそういう方に、具合が悪いということはないんでございましょうか。

渡辺 これは心配ございませんですね。

ここで問題になりますのはですね、やはり血液の循環の原動力がですね、今までの医学では心臓にあるとしておったんですが、われわれ健康法の立場から研究してみますとですね、そうじゃない。

血液が全身を循環する原動力は毛細血管に主にある。この毛細血管とグローミューが交互に働きましてですね、血液循環がおこなわれるんだ、血液をひっぱるんだ、そして循環がおこなわれるんだということでございましてね、心臓病の方もこの温冷浴をやると治ります。糖尿病ももちろん治ります。

お水に入りましたときにはですね、ご存じのように皮膚が白く青くなります。これは毛細血管が閉じる。そのときには、血液はグローミューを通ると静脈に入る。お湯に入りまして血色がよくなる、このときはグローミューのほうが閉じまして毛細血管が開く。

そういうわけで非常に有効に働きます。この毛細血管とグローミューが交互に働くということが非常に、あれですね、糖尿病の際に、あるいは心臓病の際に、このグローミューをつくる上に役立っていくわけです。

松本 結局この1分ずつということも非常に問題がある。別にそういう……。

渡辺 いや、時間は1分ずつ厳格に守ったほうがよろしゅうございます。

松本 何回くらいやりますんですか。

渡辺 ただいま申しましたように7回、慣れてきましたならば15回、あるいは21回、あるいは31回やる方もございますが、疲労回復の卓効ですね。どんな温泉にいくよりも自分の家に水風呂を1つつくりまして、温冷浴を実行するということのほうが……。

松本 これはかぶったんではだめなんですね。

渡辺 だめということはありませんがね、やはり入ったほうが非常に効果がございます。

松本 そうですか。これはあれでございますか、冷たい水に入りますと血管が収縮いたしますですね。

渡辺 毛細血管が収縮しますね。

松本 毛細血管が……。

そうするとグローミューが開いてグローミューを通って血が流れていく。

その場合にこのグローミューが溶けてしまっているという場合には……。

渡辺 溶けてしまったグローミューが、その際にできていきます。

松本 そうでございますか。

渡辺 つくれます。

松本 ではその問題につきましては、またこの次の時間にお聞きしてみたいと思います。

どうもありがとうございました。

第3回 39・1・20放送

グローミューをつくる法

松本 皆さんおはようございます。松本でございます。きょうは前回に引き続きまして西医学の渡辺正先生にお話を伺ってみたいと思います。

おはようございます。

渡辺 おはようございます。

松本 前回、お話が途中で途切れてしまったんでございますが、このグローミューが溶けておる場合、今の温冷浴によりまして毛細血管が収縮したり、あるいは拡張したりということによって、血流がグローミューを通るわけでございますが、そのグローミューを通るときに、グローミューがお砂糖やなんかでなくなってしまったり溶けてしまったり、あるいはアルコールによって固くなっているというような場合には、通り道はあるわけなんでございますか。

渡辺 そういうわけでございます。グローミューをつくるうえに原料になるものは、膠原質コラージェンですね。膠原質というものでして、これを摂るのにビタミンCの豊富なものがいいわけです。したがって、生野菜が非常に卓効がある。

また我々同時に柿茶と申しまして、柿の葉から出た茶を使いますが、これもビタミンCが豊富で非常に卓効がございます。こういうものを原料にしてできていく。

グローミューをつくる方法は、これが病気を治す一番の決め手になりますから、ちょっと詳しく触れたいと思いますが、只今の温冷浴もよろしい。

同時に裸療法と申しまして、皮膚を外気にさらす療法がございます。これは時間を決めてやりますから、後ほどまたお話しするといたしまして、この裸療法もグローミューをつくっていく。それから非常に簡単な方法は、毛細管現象発現運動、我々は簡単に毛管運動と称しますが、手と足を垂直に上げまして微振動をする。これをおこないますと、先ほど申しました毛細血管のルージェの細胞というのが刺激を受けまして、毛細血管が収縮する。したがってグローミューが開くというようなことでグローミューができる。以上の方法が最も簡単で、非常に卓効のある方法でございます。

松本 この、手をうんと高く上げまして細かく振ると、手が冷たくなりますですね。

渡辺 冷たくなります。

松本 これは、今の毛細血管が閉じてしまうからなんでございますか。

渡辺 収縮いたしますから、したがって冷たくなる。

松本 なるほど……。そうすると、一応栄養やなんかいかなくなるわけですね。

渡辺 ですから、何かで切ったとか、手を怪我した際に、血が飛ばないように包帯をしまして、上に垂直に上げて微振動をする。するとそのまま治ってしまいます。

これは細胞が一時断食状態になるわけです。栄養がこないから。そのために細菌も繁殖しないで治ってしまうというわけですね。

シュウ酸の問題と結石

松本 そうしますと、最近よく言われることなんですけれども、生野菜、非常に結構なんですが、たとえばホウレン草のようなものにはシュウ酸がありまして、石ができるんじゃないかというようなことも言われているんですが、これは別に問題はないんでございますか。

渡辺 シュウ酸の問題もこれは非常に大切でして、シュウ酸も有機のものと無機のものとございます。生きておるものが有機ですね。死んだものは無機でございます。

煮たり焼いたりすると野菜も死んでしまうわけですから、生きておる有機シュウ酸、生野菜は有機シュウ酸、したがってホウレン草などのシュウ酸も、これは生である限りは心配ございません。これが、焼いたり煮たりしまして無機シュウ酸になりますと、カルシウムとくっついてシュウ酸カルシウム、これが石になるわけですから。ただし、たとえこれで結石ができましても、我々の方法でまたこれを溶かすということもできます。

松本 それはどういうふうに……。

渡辺 これは先ほど申しました裸療法をおこなうことでして、酸素を入れるわけです。酸素を血液の中に入れる、組織の中に入れますと、無機シュウ酸が有機シュウ酸になる。それで溶けていきます。

最近は紅茶、ココアが非常に販売されておりますが、お勤めのサラリーマンあるいはBGという方々が、非常にココア、紅茶を飲みまして、若くして結石になる人が非常に多いんですね。腎臓結石であるとかあるいは膀胱結石で。これを見ますと、ココアというものは非常にシュウ酸が多い。約442mg%、紅茶がまた多くて、これは220mg%、コーヒーは少なく15mg%。したがって紅茶、ココアを飲んでおりますと、どうしても煮るわけでございますから、無機シュウ酸でシュウ酸石灰ができやすい。結石ができやすい。

松本 ココアということは、チョコレートも入るわけでございますね。

渡辺 そういうことですね。非常にああいうものも結石をつくりやすいんですね。

松本 ご婦人にいま結石が多いという、特に胆石などが昔からシャクなんと言われているわけですが、昔のシャクはチョコレートじゃないでしょうけれども、最近の結石というものは、やはりチョコレートなんか非常に影響が……?

渡辺 そういうことですね。厚着をして皮膚呼吸が悪い。皮膚呼吸が悪いということは、体の中に酸素が入らぬ。そういう方がこういうシュウ酸の多いものを食べておりますと、どうしてもシュウ酸石灰ができる。

そのために腎臓結石、膀胱結石に、あるいは小さい石は関節にたまりますと関節リウマチになりますし、これが生殖器につけば、若くして性能不能だ、あるいはこれが耳の中につきますと耳が遠くなる。血管の中へつきますと動脈硬化になるということで、全てのまた病気の原因になりますから、シュウ酸というものは非常に重大な問題ですが、絶えず酸素を入れて有機シュウ酸にするという考えでいきますと、今度これは非常に有効に働く。胃腸であるとかあるいは膀胱、そういうものの働きを強化するわけですね。

松本 この腎臓などもやはりシュウ酸と関係あるんでございますか。

渡辺 はあ、腎臓結石はもちろん関係がございますが、腎臓炎は先日申しあげましたグローミューの関連でございまして、腎臓炎になるのも、結局グローミューが働かない、硬化してしまって働かない人ですから、グローミューをつくりさえすれば腎臓炎などは実に簡単に治ってしまって、我々、どうして腎臓炎で苦しんで、不治の病であるといって苦しんでおるのか不思議に思うくらいです。

松本 天賦のグローミューというのものが、腎臓の力によってなくしてしまうんですから、これはやはり腎臓炎ということが多くなってくるかもしれませんですね。人間様のつくった病気ということになるんでございましょうけれども。

渡辺 腎臓炎は、したがってグローミューをつくるという観点で、生野菜の、やはり5種類以上の泥状汁を摂り入れる、あるいは……。

松本 これは何でもいいんですか。野菜は別に赤とか青とか白とかいうのを混ぜる……。

渡辺 あまりあくの強いものはちょっと食べられませんが、普通の野菜、何でも結構です。

またあまり野草などもそう沢山は入れないほうがよろしいのでございます。普段用いておる野菜がよろしゅうございます。

松本 そうすると、石というのは簡単に溶かすことができるわけなんでございますね。酸素を入れることによって。

渡辺 これは結局生野菜を食べますと有機シュウ酸ができます。これがやはりシュウ酸石灰を溶かします。それからまた裸療法、先ほど申しました裸療法であるとか、温冷浴をやりますと酸素がいきまして、やはり石を溶かしていく。

松本 そうすると、この石なんというものは、別に手術して取らなければならないというものじゃなくて、むしろ私共の体質、体質というか、いろいろな因子があるわけでしょうが、グローミューだとか、そういったものを正常な働きにしてやることによって取れてくるということでございましょうね。

渡辺 そうですね。結局体質改造して、石のできない体にするということが一番大切ですね。そうしませんと、石をせっかく手術して取りましても、いくらでも出てきますから。

癌の予防も

松本 なるほど。恐らくきょうは時間がないので、これ以上お伺いできないと思いますが、癌問題なんかはどんなふうにお考えでいらっしゃいますんですか。

渡辺  癌も我々非常に、これ、生意気に聞こえるかも知れませんが、簡単に予防できる。また治療もできるものであるということを思っております。

また、我々多くの患者さんにも実行いたしまして、そういう確信をますます深めておりますが、やはりこれはなぜできるかというと本当の原因が今まではっきりしていない。癌の本当の原因は、我々は体内にできる一酸化炭素であるというふうに考えております。

松本 そうでございますか。その問題はこの次にお伺いをしてみたいと思うのでございますが、いろいろと癌問題も大きな問題になっておりますので、この際に次回にぜひ伺ってみたいと思います。ありがとうございました。

第4回 39・1・27放送

癌の原因

松本 皆さんおはようございます。松本でございます。きょうも前回に引き続きまして西医学の渡辺正先生にお話をうけたまわってみたいと存じます。先生おはようございます。

渡辺 おはようございます。

松本 だいぶいろいろとお話をうけたまわってきましたんですが、前回、癌問題に入りかかったところで時間がまいりまして、お聞きできなかったんでございますが、非常に簡単に治るというようなお考えでいらっしゃるようでございますが、一酸化炭素の中毒というんでしょうか、癌というのは。

渡辺 そういうことですね。癌の本当の原因がはっきりしておるから、これを予防できるんだ、だから、また治療法もあるんだということでありまして、学問的に我々の体内で、食べた食事がブドウ糖になりますね。そしてこれが酢酸になり、ギ酸になり、ギ酸が炭酸ガスと水になるというふうに我々教わっておる。また実際に動物の体内ではそうなっておると思いますが、人間の体の中ではそうなっておらぬ。これはなぜかというと、動物と違って我々の皮膚の働きが悪いですね。

衣服を着ておりますから、そのために皮膚呼吸が不十分でして、酸素が欠乏する。したがってギ酸からシュウ酸という、先日お話ししましたシュウ酸が体内にできる。これが分解して炭酸ガスと水に加えて一酸化炭素ができる。そういうことになりますから、この一酸化炭素が次第に増える。この慢性の中毒、これが癌を引き起こすというふうに我々考えております。

したがって、皮膚呼吸を十分働かすことによって酸素を補給する。そうしてこの一酸化炭素を解消すれば、これは簡単に予防できる、また治療も可能なんだという、我々の根拠ですね……、立場は。

松本 結局、我々人類が衣服を着たというところに問題があったわけなんでしょうか。

渡辺 そういうことですね。衣服を着たことによって、やはり動物と違って非常に病気になりやすいということになったわけですね。

松本 そこで裸療法というようなことが言われるわけなんでございますね。

渡辺 先日来申しました皮膚呼吸を盛んにするために、正常にするために、裸療法というものをおこなう。

癌の治験例

松本 どうでございますか、実際に臨床的に癌につきましては相当いい治験例は……。

渡辺 もちろんございますが、もうこれ5年くらいになりますね。70歳くらいのおじいさんですが、東京都内のあるお菓子の問屋のおじいさんです。

都内のある大学で肺癌ということで手術をしなければならんという方が我々のほうに来られました。これが裸療法をおこないまして、4ヶ月後にはきれいになって治って帰った。そして5年後の現在も非常に元気で働いておる。

松本 それは裸療法だけ、だけということもないんでしょうけれども、主に裸療法で……。

渡辺 そういうことですね。最も主なものは裸療法である。

癌はもう一面こういうことが言えますね。一番最初に申しあげましたグローミューのことですが、やはりこのグローミューが働かないですね。駄目になっておる。そのために出血するんですね。子宮癌の方は子宮から出血する。直腸癌の方は直腸から出血するように、全てビタミンCが欠乏して、そのためにグローミューが働かない。それで出血する。そういうわけでございますから、そのビタミンCを十分補給することと、それから裸療法によって酸素を補給して、一酸化炭素を解消する。この2本立てでいけば心配ない。

ビタミンCと柿茶

松本 ビタミンCは最近合成品がたくさんあるんでございますが、そういったCでもよろしいんでございましょうか。

渡辺 Cはやはり天然のものがよろしゅうございます。いかに繊細につくったものでも合成したものはいけませんですね。本当の効果がない。自然のビタミンCに比べれば比較することができないくらい劣っておるということができます。

松本 柿の葉っぱというのは、何か陰干しなんかにして干したものをお使いになる?

渡辺 そうですね。これは蒸しまして、陰干しにしてつくる。製法も簡単に……。

松本 Cは変わりないんでございますか。

渡辺 お茶をつくってビタミンCを補給しますね。それと同じでCが壊れない。

もっともこの柿茶はビタミンCそのものでないんですね。ビタミンCが体内でできるというふうなものになっております。これはシュウ酸とも関連いたしますが、有機シュウ酸ですね。生野菜で有機シュウ酸を補給いたしますと、これは体の中でビタミンCに変わるし、ビタミンCはまた体の中で有機シュウ酸にも変わる。お互いに移行し合いますから、そういう形で補給するのが最もよろしい。

ビタミンCそのものは非常に不安定なものもございますから、精製したものを体内に摂り入れましてもすぐ変化するとか、あるいはそういう精製したものは人間の体にとっては一種の異物ですから、早く腎臓から処分されてしまうということですね。

松本 そうすると、癌の出血などというのも、グローミューが働かないために起こってくる現象であり、皮膚呼吸が足りないために一酸化炭素が多くなって、そのために癌が起こるんだということですね。先ほど肺癌についてのお話をうけたまわったんですが、胃癌とかそういうものはどうなるんでございますか。

渡辺 胃癌も、癌はすべて一酸化炭素が体の中に増えたことと、一面ビタミンCが欠乏してグローミューが駄目になったことによりますから、グローミューを我々が普段ちゃんとつくっておくんですね。お砂糖で溶かしたり、アルコールで固くなってしまうということを予防いたしまして、生野菜を食べたり、普段から柿茶を飲んだり、あるいは毛細管発現運動をやる、温冷浴をやって全身のグローミューを完備しておりますと、絶対に胃潰瘍にもなりません。

また胃潰瘍になりませんから胃癌にもならん、そういう方は子宮にも癌ができない。

再び裸療法について

松本 裸療法というのは、ただ素っ裸になっておるだけでよろしいわけなんですか。

渡辺 これは窓を開けまして、皮膚を直接外気に当てることが肝腎です。窓を開けよで、必ず外気を入れる。そして20秒だけ裸になればよろしゅうございます。

松本 20秒ですか。

渡辺 ただしそのあと1分着て、次に30秒、1分、40秒、1分、50秒、1分、60秒、1分半、70秒、1分半、80秒、1分半、90秒、2分、100秒、2分、110秒、2分、120秒で終了というふうにやっていきます。したがって1クールが約30分かかります。

松本 いっぺんに30分裸になりっぱなしじゃ……。

渡辺 じゃいけませんですね。

松本 着たり……。

渡辺 脱いだりすることによって、内部の働きが刺激を受けて、皮膚呼吸が盛んになる。

松本 これはやはり太陽の光のうんとあるところのほうが……。

渡辺 いいえ、これは朝早くやるとか、夜太陽が没してからやったほうが効果があります。ですから、皆さんが毎朝30分早く起きて、この裸療法を一度やる。これは癌を予防する最も安全で確実な方法です。

松本 そうすると、完全な裸じゃなくて、胸を開くような、そういうやつでもいいわけですか。

渡辺 胸を開くだけでも結構ですが、素っ裸になればそれがよろしい。特に人間の毒素というものは、股の間、脇の下などから非常にたくさん発散されていますから、これをどんどん外に出してしまわなくちゃいけません。衣服を着ておりますと、そういう一度出た毒素をまた再吸収いたします。これが病気の原因ですね。

健康への道

松本 そうしますと、私共が健康な体をつくるというためには、まずビタミンCの豊富なもの、それからCの形じゃなくても、Cをつくる状態としての生野菜というようなものを摂ることが第一であり、次にはグローミューをつくることですね。

渡辺 グローミューが壊れておる人が多いですから、これをつくる。それには毛管運動、裸療法、これは、皆さんが自宅でやる気になりさえなれば簡単にできることですから、これをぜひご実行なさって、もう病などは追放して、本当に元気で朗らかにやっていただきたいというのが私の念願でございます。

松本 なるほど、言うは易くなかなか実行はしがたいと思うんでございますけれども、だいたい1日に全コースをやりまして、1時間くらいかかりますんですか。

渡辺 30分あれば十分です。最近はアメリカのほうからも、たくさんの人がこの西医学健康法を体得するために、我々のほうにだいぶ来ておりますから……。

松本 どうもありがとうございました。

西式健康法創始者 西勝造創刊 「西医学」 1964年4月号 第26巻第10号

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